← 一覧に戻る
編み物・ニット
Modern Daily Knitting 🇺🇸

ニットの編み方スタイル(後編)

On Knitting Styles (Part 2)

ニードルの持ち方:コンチネンタル式とイングリッシュ式
棒針編みにおけるニードルの持ち方には、主に「コンチネンタル式(ヨーロピアン式)」と「イングリッシュ式(アメリカン式)」の2種類があります。これらのスタイルは、糸の扱い方によって区別され、それぞれ異なる特徴と利点を持っています。

コンチネンタル式は、左手で糸を保持し、指に巻き付けてテンションを調整します。このスタイルでは、右手のニードルで糸をすくい取るようにして編み目を作ります。糸を右手のニードルに巻き付ける動作が少ないため、一般的にイングリッシュ式よりも速く編めると言われています。特にメリヤス編みのような基本的な編み方では、この効率性が顕著に現れます。また、糸を左手で常にコントロールしているため、編み目の均一性を保ちやすいという利点もあります。このスタイルは、ドイツやスカンジナビア諸国など、ヨーロッパ大陸で広く用いられています。

一方、イングリッシュ式は、右手で糸を保持し、右手の指(通常は人差し指)に糸を巻き付けてテンションを調整します。編み目を作る際には、右手のニードルで糸を「投げる」ようにして巻き付けます。この動作から「スローイング」とも呼ばれます。コンチネンタル式に比べて、糸をニードルに巻き付ける動作が加わるため、編む速度はやや遅くなる傾向がありますが、編み目のコントロールがしやすく、複雑な模様編みやケーブル編みなど、糸の操作が多い編み方で安定感を発揮すると言われています。このスタイルは、イギリスやアメリカで伝統的に用いられてきました。

それぞれのスタイルの利点と選択のヒント
どちらのスタイルにも独自の利点があり、編み手の好みや慣れによって最適な選択は異なります。

コンチネンタル式の主な利点は、その速度と効率性です。糸を左手で保持するため、右手のニードルは主に編み目を作る動作に集中でき、手首や腕への負担が少ないと感じる人もいます。また、編み込み模様(フェアアイルなど)を編む際に、複数の色の糸を左手で同時に管理しやすいという利点もあります。これにより、糸の絡まりを防ぎ、スムーズな編み込みが可能になります。

イングリッシュ式の利点は、糸のテンションを右手で細かく調整しやすい点にあります。これにより、編み目の均一性を保ちやすく、特に初心者にとっては、糸の動きを視覚的に捉えやすいため、習得しやすいと感じるかもしれません。また、編み込み模様においては、右手で各色の糸を個別に操作することで、より複雑な配色やデザインに対応しやすいという側面もあります。

どちらのスタイルが優れているというものではなく、最終的には編み手が最も快適に、そして効率的に編める方法を選ぶことが重要です。多くの経験豊富なニッターは、編むプロジェクトや使用する毛糸の種類、さらには気分によって両方のスタイルを使い分けることもあります。例えば、メリヤス編みのような単純な編み地を大量に編む場合はコンチネンタル式を、繊細なレース編みや複雑なケーブル編みにはイングリッシュ式を用いるなど、柔軟なアプローチが可能です。両方のスタイルを試してみて、自分に合った方法を見つけることが、編み物上達への鍵となります。
実践ヒント
  • コンチネンタル式とイングリッシュ式の両方を試してみて、自分が最も快適に、かつ効率的に編めるスタイルを見つけましょう。
  • 編み込み模様を編む際は、コンチネンタル式で複数の糸を左手で保持する方法と、イングリッシュ式で各色の糸を右手で個別に操作する方法を比較し、自分に合った方法を選びましょう。

関連ツール

関連素材

元の記事を読む →